デザイン観測

デザインもの(乗り物関係が多くなるのかなぁ)について書いたり描いたりして自分なりに理解していく備忘録的な感じです。絵は15分以内で描くのをゆるいルールにしてます。あ、面白ハンコ屋さんの中の人です。http://www.hankopla.net

古いベスパ【ネタに迷った時いつも思い浮かべる僕の教典】

前回、坂口健太郎を描いたときに、今は「モテ要件」が変化してきているので、そういうのをキチンとキャッチするのは商品企画の大事なヒントになると思うって話をしたのですが「そのあたりをもう少し掘り下げて説明せよ」っていうお話をキャッチしたような気がしましたので、それを説明する振りをしてデザインの話を少しだけしますね。

これは僕も以前乗っていたベスパの古いヤツですが、これってなんかこういつ見ても素敵だと思うんです。

乗り物に少し詳しい人ならみんな知ってると思うのですが、二輪は日本、ドイツ、イタリアがブイブイいわせている市場なわけですが、この三つの国は第二次大戦の敗戦国なんですね。

要は戦争に負けて、それまで他から色んな人員とか材料とかリソースをまわしてまで作っていた飛行機とか武器とかを作るのを禁止されて「これからどうしよう?」ってなった時に残っていたわずかな材料とか工作機械で細々と小さなオートバイとかスクーターを作り始めたのがざっくりいうと、この三つの国で二輪が盛んに作られるようになった事情の発端だったりするみたいなんですね。

いわれてみたら、ベスパの小さなタイヤとかモノコックのボディなんかはプロペラ戦闘機のディティールに繋がる感じですもんね。

要は「アリもの」と「できる事」を組み合わせてなんとかカタチにしてたわけですが、世界が戦後の疲弊からなんとか立ち直っていく過程で、すごく喜ばれた商品だったんだろうと思うんですね。

それから徐々に世の中が安定してきて、作り手の「できる事」も増えてきてカタチも洗練されていくわけですが、この際のデザインの進み方が正にその時代ごとの気分にピッタリで、その洗練のさせ方が上手だったからベスパは今もスクーターを作っていられるんだと思うんです。

それともう一ついえるのは、ベスパのデザイン戦略が上手だっただけではなくて、その時代のスクーターのニーズそのものが今に通じる価値のあるものだったから「スクーター」っていう商品がなくなっていないんだと思うんですね。

よく、「ニーズに合わせて作れ!」っていう話を聞きますが、だからといってそれが将来的に長期にわたって「残るモノ」になるかどうかは分らないということでもあると思うんです。

「今、売れるモノを作る」というのは商品企画の基本ですが、「残るモノを作りてぇー!」っていうのはデザイナーの野望でもあると思います。

これってもちろん、まず「今売れる」をクリアしないといけない話なわけですが、抽出したニーズ自体にどれくらい普遍的な価値があるのか、あるいは今はまだニーズとして捕まえられていない要件をどう見つけていくのかみたいな所が大事になってくるわけですよね。

そういうのを考える時に、原始的でシンプルな「モテる」みたいな要素で考えてみると意外と最短距離であれこれ見つかるかも知れないんじゃないかと思うんです。

あれ?ところで質問はなんでしたっけ?

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坂口健太郎のビジュアル的な解釈【正に現代ハンサム】

僕の最初の印象は「とと姉ちゃん」の優しそうな植物学者役だったのだけど、今やっている「東京タラレバ娘」ではクールなカリスマモデル役をビシっとこなしているので、やっぱりこの人も高性能な演者エンジンが搭載されている感じだと思います。

あと、清潔感が強くて体臭とかなさそうで、いちいちブチ切れたりしなそうな知的感があって、おしゃれでハンサムとくれば、人気が出るのもわかります。

旧型のハンサムって、もっとこう押し付けがましいトコとか、それぞれ独特のクサみとかがあったような気がするのだけど、この人とか星野源とかにはそういうのをあまり感じないので「モテ要件」が随分変化しているんでしょうね。

その辺って、実は色々な商品企画にも大事なヒントだと思うのだけど、そういうのってデータをたくさん集めて解析とか研究とかしてもきっとわからないような気がします。

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満島ひかりのビジュアル的な解釈【きっと、ものすごい女優力だと思う】

引き続き「逃げ恥」ロス中ではあるものの、その後に始まった「カルテット」は観ています。

これまた僕にはとても面白くて、もしかすると僕はTBSのドラマに弱いのかもしれないと思い始めました。

特に満島ひかりには、なんかこうグイグイ引き込まれるようで見事というか迫力が違うというか高性能な女優さんっぷりを発揮しているような気がします。

元々、とても上手な女優さんとして定評のある人だけど演技そのものと同じくらい画面への「はまり力」っていうんでしょうか、場面に応じて存在感の強弱が付けられるような独特なチカラがあると思います。

今回の「カルテット」は脚本がセリフ主体で舞台のお芝居的な感じで僕にはとても新鮮に映る一方、きっと演る方はむずかしいタイプのドラマな気がするのだけど、この人はスイスイこなしているように見えるので、きっととても頭もいい人なんでしょうね。

それにしても新垣結衣とか、この人とか沖縄ってすごい人材の宝庫なんだなぁ。

せめて冬の間だけでも住みたいなぁ。

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木南春夏のビジュアル的な解釈【現在一番コケティッシュだと思う】

僕には映画「20世紀少年」でのドはまり役が最初の印象だけど、最近だとやっぱり「勇者ヨシヒコ」の「ムラサキ」役を好演していたこの人は、主役ではなくても重要な役でとても重用される女優さんなんだと思います。

割とコメディエンヌ的な持ち場も多い気がするけれど、とても上手な役者さんで多分色んな役をキチンと演じ分けられる本格タイプの女優さんなんでしょうね。

あと、この人は本来とても美人だと思うのだけど、それよりも「かわいい」とか「気やすい」とかもっとカジュアルな気配が立っているような気がする一方で、なんていうか「セクシー」だと言葉が強すぎるのだけど「キュート」だとちょっと弱いみたいな「コケティッシュ」感のある、最近ではめずらしい存在感を持っているような気がします。

多分その辺が演技の幅とかリアル感とかの源泉になっているんじゃないでしょうか。

きっと、ひそかな男性ファンが結構たくさんいるような気がしますし、同性にも人気のあるポジションにある女優さんなんでしょうね。

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新年のごあいさつ【酉年なのでトライアンフ・サンダーバード】

去年の一月から始めたこのブログもなんとか一年になりました。

数えてみると一年で98個の絵と文を書いていたので、去年の僕はけっこうがんばったような気がします。

ちなみに一番アクセスがたくさんあったのは「りゅうちぇる」を描いた回で確か一日で5000件くらいという前代未聞の数値で相当ビビりました。

さて、年始のごあいさつに何を描こうか考えたところ、去年は最初に「モンキー」を描いていたので今年もバイクにしようということで、トリ年にちなんで「TRI」UMPHの「サンダーバード」にしました。

やっぱり年の始めの描き初めはバイクにしたいなぁと思ったわけですね。

そんな感じで今年もそこそこがんばる所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

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