デザイン観測

デザインもの(乗り物関係が多くなるのかなぁ)について書いたり描いたりして自分なりに理解していく備忘録的な感じです。絵は15分以内で描くのをゆるいルールにしてます。あ、面白ハンコ屋さんの中の人です。http://www.hankopla.net

バンデンプラス プリンセス【小さくて品がある高級車/折り紙に描いてみる・その2】

イギリスには昔たくさん自動車会社があって、それらをグループ化してBMC(ブリティッシュモーターコーポレーション)っていう大きな経営母体を作ったそうで、いわれてみればMINIもオースチン製のヤツやモーリス製のヤツなんかがあったのは、同じグループ会社で同じクルマを別ブランドで販売していたみたいな時期があったからなんですね。

これは、そんなBMC時代の高級車部門のバンデンプラス社が作っていたプリンセスっていう小さな高級車を地でいくようなクルマで、以前は街で時々見かけたのだけど最近は滅多に見かけなくなった気がします。

これもミニ同様、同じBMCグループのウーズレー社やライレー社とかからも、ほぼ同じクルマが販売されていたのだけど、顔とかに結構違いがあって、僕はこのプリンセスが一番ピンと来ます。確かデザインはピニンファリーナじゃなかったかな。

で、前回に引き続き折り紙に絵を描いてみているわけですが、やっぱりボディ色を塗らなくていいのは楽チンですが色の付いた紙にマーカーを塗ると何色になるのか読めないトコに緊張感がありますね。

でも、仕上がりに60年代くらいの謎の外国人が描いたようなイナタい風合いが少し配合されるような気がして、ちょっと面白くて新鮮な感じがしています。どこか自分が描いたとは思えない雰囲気っていうんでしょうかね。

ただ、やっぱりこれもサイン代わりのハンコが全然見えないですね。

そこが惜しいなぁ。

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※この原画はプレゼント済みです。

フォード・マスタング【折り紙に描いてみたら手が汚れましたよ】

ドラマ「カルテット」の最終回の余韻の残る中、ようやく描きたかった乗り物を仕上げました。

これは二代目のフォード・マスタングで、中でもレースに使うベース車として用意されたのがBOSSシリーズっていうことだそうで、このBOSS 302はエンジンが小さい方のヤツです。小さいっていっても5000ccくらいあるので今の感覚では十分大きな排気量だと思うのだけど「大きい方」のBOSS 429は7000ccくらいあったので、それから見たら小さいってことなんでしょうね。

で、もちろん僕の好きなクルマの一台なわけですが、それとは関係なく先日ふと、昔どこかで見た「いすゞ・ベレット」のデザインスケッチの事を思い出して、それは黒い紙に白いペンとかパステルで描かれて、なんかカッコ良くてクールに見えたんですね。

聞くと、普通のスケッチは基本的に白い紙に陰を描いていくのだけど、黒い紙に光を描いていく手法が昔は結構使われていて、そうすると描いたり塗ったりする部分が少なくて済むし、ちょっとイカす風合いになったりするということをその時教えてもらったのを思い出して、それをやってみたくなったわけなんです。

確かに、ペンは三本くらいしか使わなかったし仕上がり時間も早かったのだけど、紙を普通の折り紙にしたのでマーカーの乾きにタイムラグができる感じで手と紙面が汚れます。

でも、確かに風合いがバタ臭くておもしろいので、時々こういう感じのヤツも描いてみようと思いました。折り紙もまだたくさんあるし。

あ、でもこれだとサイン代わりのハンコが全然見えないですね。

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松田龍平のビジュアル的な解釈【叫んだり慌てたりしない】

「逃げ恥ロス」がまだ残っている一方で始まった「カルテット」ですが、これも今日が最終回ということでなんだか「ロスの二階建て」になりそうな気配ですが、やっぱり最後にこの人を描いておくことにしました。

僕の印象では、この人は叫んだり慌てたりしない役が多いような気がするのだけど、そういうのを受け持つとホントにピタッとハマる感じの役者さんだと思います。

あと、何ともいえない表情を持っているでしょ。なんていうかこう無表情っていうのではなくて風味があるっていうか、かすかに微笑んでいながら実は悲しいとか怒っているとか、そういう感じの複雑な表現ができるトコが、そういう役を引き寄せるところに繋がっているような気がします。

「カルテット」については、もう正直いって確実に満島ひかり目的で見始めたわけですが、彼女や松たか子高橋一生たちが投げ込む速球や変化球をこの人がとてもうまく受け止めているような気がしました。

で、そんなキャッチャー的なポジションなのに、マウンドに投げ返す球に少し変化球を混ぜ込むみたいな面白がり方をこの人自身がしているような気がします。なんとなくですけど。

本来とても上手な役者さんだと思うので、どこかのタイミングで叫んだり慌てたりする役をしているトコも観てみたいと思います。

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松たか子のビジュアル的な解釈【すり減らずに磨かれている感】

いやホントに乗り物を描きたいトコなんですけど、ドラマ「カルテット」の主要人物を二人描いちゃうと、どうも他の二人も描かないとしっくり来ないというか、何しろカルテットなので四人揃えないとおさまりが悪いような気がして、描き始めたフォード・ムスタングを中断して今日はこの人にしてみました。

もう随分キャリアのある女優さんの一人だと思うのだけど、上手に年齢を重ねている一方、びっくりする程印象の変わらない人だと思います。

あと、色んな役を演じてきている一方で、今回の「カルテット」に限らず役柄としては性格的に芯に真面目さのある一生懸命なタイプが多い感じな気がしますが、そのどれもが正に「松たか子のはまり役」でこの人が演るからこそ説得力がある感じっていうんでしょうか。最近多い役に憑依するタイプの役者さんとは一線を画した、役を引き寄せるタイプの女優さんなんじゃないでしょうか。

そういう意味では、もしかすると高倉健さんとかとも共通する部分がありそうな気がします。

この人の支持層がどのあたりになるのか僕には分らないのだけど、なんとなく同性の共感を集める気配が強いような気がします。

会社の先輩でも同僚でも、学生時代の友人でもいいのだけど、なんかこう会った時に安心する安定感のある人物みたいな感じで仲間とか味方として無意識に肯定したくなる要素をもっているような感じがするトコがこの人独特の存在感なんじゃないかと思うわけです。

 

そういうわけで、多分次回はぶっちゃけ松田龍平を描きそうな気がします。

フォード・ムスタングは後日あらためて。

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高橋一生のビジュアル的な解釈【新モテ基準を持っている】

ホントはそろそろ乗り物を描く順番なのですが、描きたい乗り物が反射的に出てこなかったのと、何となく時代はこの人を指差しているような気配を感じましたので今回も人物にしてみました。

前回に引き続きドラマ『カルテット』の主要キャストになっちゃったわけですが、この人もとても独特な雰囲気を持った役者さんだと思います。なんていうかこう画面に現れると独特な磁場が発生する感じがします。

そういうのって、演技力とかの他にもきっと何かがあるような気がしますが『カルテット』の場合はそういうタイプの役者さんが多いので正にキャスティング的にもピッタリだったんでしょうね。

そもそも、かなりキチンとした経歴の役者さんで大河ドラマにもいくつか出演していたり、去年話題になった『シン・ゴジラ』にも出ていたりするのだけど、それよりジブリ映画で声優さんをやったり、映画『デトロイトメタルシティ』とかドラマ『池袋ウエストゲートパーク』にも出ていたというのを聞いて僕はとても驚きました。全然覚えていなかったもん。

ビジュアル的には、表情の幅自体は特に大きいわけではないのだけど、その微妙な変化を見る人に積極的に感じ取らせるチカラのあるタイプの俳優さんで、旧来の「ほらほら!おれ今カッコ付けてるぞ」とか「見ろ!今おれはタメを作ってるぞ」的なあからさまでこれ見よがしな存在感の対極にある役者さんの気がします。

なんていうか「訴求力」に対する「求心力」っていうのかな、発散する力ではなくて引き込むチカラがとても強くて、かつ自然でリアルに見えるし理知的で清潔感もあるので、この人も星野源とはまた違う感じでモテるに違いないと思います。

で、何がいいたいかというと、もう男の人は「押し付けがましい」とダメな時代のおとずれと理解していいような気がします。

多分なんですけど、なんかそんな気がします。

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