トヨタ・コロナやマツダ・キャロル以前のウチにはクルマはないけどバイクがありました。
一台は、同居していた祖父(大工さん)のスーパーカブで、いつもそれに乗って仕事に出掛けていたのだけど、今思えば雨とか雪の日はどうしてたんだろ?
夕方、仕事から戻ると僕を呼んで、カブのシートに乗せてくれてエンジンを止めたまま道具と一緒にカブをしまっていた小さな物置まで押して行ってくれたのをよく覚えています。
そんな風にバイクに乗せてもらえるのが、なんかめちゃくちゃ嬉しかったんですね。
もう一台は、父が乗っていた、多分CB92っていうホンダの125ccで、黒い車体と小さな風防が印象に残っています。
記憶にあるのは、僕が通っていた保育園に父がこのバイクで迎えに来てくれた帰り道、後ろに乗っていた僕の帽子が風圧で飛んで(っつうことはノーヘル時代だったんだね)ダンプカーの横に落ちたそれを拾いにいってくれた場面と、別の日にウチまであと10メートル程の曲がり角で僕の左足が後輪のスポークとショックの間に挟まってドーンとコケたシーンです。
その時は、保育園児だった僕なりに「足の骨が折れたに違いない!」と思いましたが運良く大丈夫でした。
それでも、その後もバイクの事は怖くならず、子供心にホンダのバイクはサイコーだと思いましたから、そのあたりから既に僕のバイク好きはスタートしてたんじゃないかなぁ。