先月90歳で亡くなってしまったのだけど、この人こそ正にロックンロールの開設者であり教典なんだと思います。
なにしろローリングストーンズやビートルズの大先輩とかお師匠さんに当たるというか、そもそも彼ら自身がこの人のファンだったってくらいの人ですから、今の音楽好きやバンド野郎にも間接的にかもしれないけど影響を与えてきたんじゃないでしょうか。
この人の逸話で僕が覚えているのは、日本公演の時にバンドのメンバーはプロモーターが日本で集めたサポートミュージシャン(確か当時ARBの田中一郎もいた気がする)なのに曲順とか全然決めずに本番に入って、曲に入る時にチャック・ベリーが手でサイン(グーならGとかなんかそんなの)を出してキーだけ合図してくれるんだけど、曲が始まってようやくメンバーも「あ、この曲か!」ってわかるみたいなスタイルだったそうで、そういうのって自由で破天荒ですごいなぁととても感心しました。要はその場の反応とか空気感で演る曲を現場で選んでたんでしょうね。
長身でハンサムなこの人は楽曲そのものの説得力ももの凄いのだけど「ロックバンドって粋で陽気で自由なんだよ」っていうのを示してくれたのが僕には実は一番大きいかもしれません。
※この原画はプレゼント済みです。