大枠でいうとシモネタに分類されているのは、 もちろん理解できるし、まぁその通りだとも思うわけですが、 いやらしさの介在率みたいなことでいうと、 それがすごく少ない感じなのがすごいと思うんですね。 要はこれまでの額面通りのシモネタとは随分違うっていうんでしょ うか。
むしろウエットな気配が全然なくて清々しくすらあるとすら思いま す。
なんかこう、シモネタのフォーマットを使っているけれど、 そこで表現されているのは男子の無邪気さとか、屈託の無さとか、 少しのペーソスとか、そういうものを背景にした妄想とか、 そんな類のもののような気がするっていうんでしょうか。
世間のおじさん達のシモネタって、面白いかどうかより、 いやらしくて下品な空気感の共有が目的っだたりすると思うのだけ ど、 この人達のネタは自らの特殊性とか異質ぶりを展開しているだけで 決して同意を求めないヤツなんですよね。 見る側にツッコミ要素を委ねる感じっていうのかな。
なのでシモネタ自体は余り得意ではない僕でさえグっと引き込まれ るんだと思うっつうか、 多分ホントはシモネタではないんじゃないかとすら思うんですね。 いってみればもう「おとぎ話」に近い感じといってもいいと思うわけで す。
そんな風に深夜の、 あらびき団で独特な妄想を披露しあっていた二人がキングオブコン トで優勝するっていうのは、僕にとっては驚きであり、 ものすごく嬉しい出来事でした。なんとなく、 そういう賞とかとは無縁な道を行く人たちだと思っていたので。
でも、この感じでずっとやってくれたら、 それだけで僕はホントに満足ですよ。
つうか、ずっとやれると思うし。