漫才もコントもこなすこの人たちは、むしろ「かまいたち」というジャンルを作っている気がします。
これはもう自分たちの外見とか印象を、ものすごく上手に活用するチカラというか客観的に推し量れるセンスというか、そういうものをしっかりと持っている強みだと思うんですね。
ネタの際に特に左側の山内さんから滲み出る得体の知れなさは一種独特で、ある種の怖さとか緊張感とかを面白さのスパイスとして機能させていると思う一方、右側の濱家さんも実は相当な得体の知れなさを持っているところがポイントなんじゃないかと思うんですね。なんかこう二人の持つオリジナルな狂気がお互いに強弱をつけて噛み合っているっていうんでしょうか。
要は「おもしろさ=滑稽」っていうだけじゃなく、そこに偏執的な奇妙さとか不気味さとかのエッセンスを混入することで、この人たち独自の笑いの世界観を作り上げられる感じだなぁと思います。
多くの場合、笑いのネタって「狂気と正気」の組み合わせで構成してあるのが基本だと思うのだけれど、このコンビの場合はどちらがボケでもツッコミでも全体的に狂気がじわじわ染み出しているっていうんですかね、そのさじ加減が絶妙な気がするっていうんでしょうか。
そんな独特感からか、ネタ以外のバラエティ番組でのハマり具合に少し時間が掛かったのかも知れないけれど、いまや現場でのトークでもキチンとポジションを獲得しているのが立派というか、徐々に周りを自分たちの間合いに引き込む底力があるのだなぁと思っています。
あ、あと関係ないのだけど山内さんは、僕の小学校時代の仲良しにすごく似ています。いや、ホントに。