デザイン観測

デザインもの(乗り物関係が多くなるのかなぁ)について書いたり描いたりして自分なりに理解していく備忘録的な感じです。絵は15分以内で描くのをゆるいルールにしてます。あ、面白ハンコ屋さんの中の人です。http://www.hankopla.net

新年のごあいさつ【亥年ということでドゥカティ・モンスター】

早いものでこのブログを始めて三年になる模様で、随分続いているなぁと我ながら驚いています。

去年は地震があったり、あれこれ大変でしたが何とか新年を迎えられて、とりあえずホッとしている感じです。

で、新年のごあいさつに何を描こうかなと考えたわけですが、やっぱり描き初めはバイクにしたいので今年は初期のドゥカティのモンスターにしました。

これは伝わるかどうか全然自信がないのだけど、初めて乗った時に「このバイクはメスのイノシシだなぁ」と思ったんですね。まぁタンクの形とかにその気配を感じたってのも、もちろんあるのだけど「ドゥカドゥカドゥカドゥカ!」っと回るエンジンとか、独特のライポジとか、軽いものを振り回す感じのハンドリングとかの乗り味全般にそんな感じを受けたんですね。

日本製の大型オートバイって結構オスの種族が多くて、硬質で攻撃的な要素を感じる事が多いのだけど、これは俊敏でいて優しい感じで、なのに突進力が強いみたいなトコに機械っていうより動物質な手応えを感じた気がします。

あと、やっぱりこのバイク以降、世界のカウルレスのバイクのスタンダードが変化したと思うくらい影響力のあったモデルだと思うし、今見ても、やっぱりカッコいいと思うっていうか僕にとっては、いつも買いたい一台なんです。色はやっぱり赤だな。

 

と、いう感じで今年もどうぞよろしくお願いしますね。

(あ、今回は時間がなかったので、試しにボールペンでわっと描きました。でも特に時短には繋がらなかった気がする)

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新型スズキジムニー JB64【デザイン観測的2018 カーオブザイヤー】

久しぶりに乗り物が描きたいなぁと思っていたら、すっかり年末でカーオブザイヤーの時期だったんですね。

いつも通り、僕なりの今年の一台を考えようと思うわけですが、実は今年はずいぶん前からこれに決めていました。

まぁ、元々ジムニーが好きで「人生最後のクルマはスズキ・ジムニーにしたい」と宣言していたくらいなので、順当というか「そりゃそうだろ」的な話ではあるわけだけど、そのくらい注目していた新型のジムニーには期待も大きかったし、それゆえにキビしい目を向けていたってのもあるわけです。

でも、今回のフルモデルチェンジでは難クセを付けるトコが全然なくて素直に素晴らしいと思ったし、これこそ正に僕が期待していた新型ジムニーそのものだと、とても嬉しくなりました。

おそらく今後、二十年くらいジワジワとアップデートを繰り返しながら生産されると思うので、熟成の進んだ最終型あたりをその頃に買えたら僕は満足だな。

あ、あと僕のバイクオブザイヤーはホンダの「スーパーカブ C125」、ソングオブイヤーは星野源の「アイデア」です。

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岡田将生のビジュアル的な解釈【所作とか色気とかまで身につけちゃった】

この人の事は「ホノカアボーイ」っていう映画で主演しているのを劇場で観たので結構初期から知っていました。

「特に何も起こらない映画だなぁ」と思った覚えがあるのだけど、何だか妙に印象に残っているのは、この人のハンサムぶりと共演だった長谷川潤の美人っぷりのせいだったのかも知れません。

その後も、時折この人の出演作を観てきたような気がするのだけどドラマ「ゆとりですがなにか」なんか、すごく生き生きとしていて上手くて、とても感心したのを覚えています。

で、昨日最終回だったNHKのドラマ「昭和元禄落語心中」でも、この人は主役だったのだけど、これがもうホントに凄くて心底驚きました。

この中でのこの人は、落語家の役なので、もちろん落語は演るし、入門してから名人になっていく半生記でもあるので若い時から老人までを演じたわけなんだけど、落語は見事だし(劇中で時々演った死神なんかマジで凄いと思った)、才能もコンプレックスもある若手時代から、名人といわれる頃になると自分の衰えに恐怖する老落語家までホントにそう見えるってだけじゃなくて、そこに気品とか所作とか色気とかが盛り込まれていて、ハタからみても要素満載の難しい役を丁寧にかつ鮮やかにやってのけたと思いました。役者さんとしては最近で一番驚きましたよ。

「品」とか「色気」とかって最近では失われつつある日本の価値観だと思うのだけど、明確なルールとかがあるわけでもないので解釈がむずかしいものでしょ。単に「とりすましている」だけででは「品」ではないし、「色気」って「セクシー」とか「エロ」とも違うもっと大きな概念だと思うわけなんですが、そういうのをキチンと組み立てて示してくれたと思うわけです。

僕が落語好きだというのはあるとは思うのだけど、このドラマはホントに面白かったというか上質感がすごいというか何回でも観れる作品だったなぁと思うのと同時に、この人の役者としての性能を広く知らしめる機会にもなったんじゃないかなぁと、つくづく思っているところです。

ハンサムで、更にこういう要素まで身につけられると、もうズルいとかじゃなくて、素直に参りましたって感じじゃないかと思うわけです。

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小池徹平のビジュアル的な解釈【非の打ち所のないベビーフェイスなのに観賞用だけの人ではなかった】

これまで、僕の俳優さんの観測範囲には入っていなかったのだけどドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」での役には驚きました。

もちろん、ものすごくキレイに整った容貌の人なのは知っていたけれど、そういう部分を主にフィーチャーされる観賞用の存在ってうんでしょうか、なんとなくそんな雰囲気で受け止められていたような気がするのだけど、今回の役ではこの人自身の可能性を一気に広げたんじゃないでしょうか。

非の打ち所のないベビーフェイスっていうか「善」であり「陽」であり「優」である感じなのは間違いないと思うし、そういうトコを求める気配が観る方にも起用する方にも、なんとなくあったような気がするのだけど、その路線の先にはそんなに奥行きがなさそうな気がする割に、けっこう混み合ったフィールドでもあるじゃないかと思うんですね。

今回の「大恋愛~僕を忘れる君と」では「悪役」っていうより、むしろ「物語の裏面」とか「ストーリーのノイズ」みたいな存在としての役だったような気がするのだけど、それをキレイな外見のサイコパス的に演じていた事で、この人の新しい守備範囲とか可能性を衝撃的に気付かされたって感じじゃないかと思うわけです。

見た目の怖さって、架空の存在とかじゃなくて人間の役として考えると割とすぐに限界が来ちゃうと思うのだけど、内面の得体の知れなさには限界がないっていうのかな、そういうサイコパス的な恐ろしさって知性とか意思とか人間の性能みたいなものが高ければ高い程怖いっていうんでしょうか、そういうサイコの付加価値としてベビーフェイスとかキレイな容貌っていうのも機能するんだなと、この人を観てあらためて気付かされたような気がします。

僕はこれまで、なんとなく日本版ハリーポッターとか撮るならこの人がピッタリだと思っていたのだけど、今はハンニバル・レクター博士とかも相当いけるんじゃないかと思ってきています。

ヘタすると、アンソニー・ホプキンス版より僕にはコワいんじゃいかとすら思うんですよ。

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戸田恵梨香のビジュアル的な解釈【すごく華奢なのに女優としての骨太感がすごい】

自分ではハッキリと認識していなかったのだけど、思えば僕はこの人がとても好きなようで「SPEC」シリーズなんか映画も含めて全部観ました。
なにしろドラマはオンタイムで観ていたし映画はちゃんと全部映画館で観たのだから、間違いなく好きな女優さんなんだと思うわけです。
「SPEC」については、後半の映画シリーズでは超特撮SFモノになって、ドラマ初期の不思議な世界観から変わっていたと思うのだけど、それでも見続けたのはおそらくっつうか間違いなくこの人目当てだったんだなぁと、今やっているドラマ「大恋愛〜僕を忘れる君と」を観ながらあらためて思っているわけです。
この人って、喜怒哀楽のレンジが広いっていうのかな、嬉しいときの嬉しいっぷりとか怒ったときの怒りっぷりとかが、普通の演技者が演るのを100とするとこの人のは150くらいの感じだと思うんですね。なのにちっともクドくないのがすごいなぁと思うのだけど、こういう間違いなく美人な女優さんって基本的にそういう感情の起伏みたいなのを70くらいのトコでまとめるのが習わしみたいな感じがあるもんだと思っていたのでハっとするんですね。
そういう人が今回のドラマ「大恋愛〜僕を忘れる君と」では若年性アルツハイマーを発症する役をやるわけで、僕にとっても身近な認知症を描いたドラマ自体が珍しいのもあって、そりゃもう毎回キチンと観ているわけです。
共演のムロツヨシさんの好演もあって、僕にはものすごく刺さるドラマになっているのだけど、楽しい時とか面白い時の幸せ感っぷりが二人合わせて300くらいになっているからこそ、時々、だけど確実に増えてくる悲しい時の破壊力がすごくて、僕はドラマとか映画とかを観て泣いた事がないのだけど、もしかするとこのドラマがその最初の作品になるんじゃいかと秘かに思っています。
 
この際、できればドラマの後半はSPECを使ってなんとかしちゃってくれないかなぁと思っているくらいなんです。

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