デザイン観測

デザインもの(乗り物関係が多くなるのかなぁ)について書いたり描いたりして自分なりに理解していく備忘録的な感じです。絵は15分以内で描くのをゆるいルールにしてます。あ、面白ハンコ屋さんの中の人です。http://www.hankopla.net

小池徹平のビジュアル的な解釈【非の打ち所のないベビーフェイスなのに観賞用だけの人ではなかった】

これまで、僕の俳優さんの観測範囲には入っていなかったのだけどドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」での役には驚きました。

もちろん、ものすごくキレイに整った容貌の人なのは知っていたけれど、そういう部分を主にフィーチャーされる観賞用の存在ってうんでしょうか、なんとなくそんな雰囲気で受け止められていたような気がするのだけど、今回の役ではこの人自身の可能性を一気に広げたんじゃないでしょうか。

非の打ち所のないベビーフェイスっていうか「善」であり「陽」であり「優」である感じなのは間違いないと思うし、そういうトコを求める気配が観る方にも起用する方にも、なんとなくあったような気がするのだけど、その路線の先にはそんなに奥行きがなさそうな気がする割に、けっこう混み合ったフィールドでもあるじゃないかと思うんですね。

今回の「大恋愛~僕を忘れる君と」では「悪役」っていうより、むしろ「物語の裏面」とか「ストーリーのノイズ」みたいな存在としての役だったような気がするのだけど、それをキレイな外見のサイコパス的に演じていた事で、この人の新しい守備範囲とか可能性を衝撃的に気付かされたって感じじゃないかと思うわけです。

見た目の怖さって、架空の存在とかじゃなくて人間の役として考えると割とすぐに限界が来ちゃうと思うのだけど、内面の得体の知れなさには限界がないっていうのかな、そういうサイコパス的な恐ろしさって知性とか意思とか人間の性能みたいなものが高ければ高い程怖いっていうんでしょうか、そういうサイコの付加価値としてベビーフェイスとかキレイな容貌っていうのも機能するんだなと、この人を観てあらためて気付かされたような気がします。

僕はこれまで、なんとなく日本版ハリーポッターとか撮るならこの人がピッタリだと思っていたのだけど、今はハンニバル・レクター博士とかも相当いけるんじゃないかと思ってきています。

ヘタすると、アンソニー・ホプキンス版より僕にはコワいんじゃいかとすら思うんですよ。

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