デザイン観測

デザインもの(乗り物関係が多くなるのかなぁ)について書いたり描いたりして自分なりに理解していく備忘録的な感じです。絵は15分以内で描くのをゆるいルールにしてます。あ、面白ハンコ屋さんの中の人です。http://www.hankopla.net

甲本ヒロトのビジュアル的な解釈 【強烈に特別な人】

今のところ、今年の僕のソングオブザイヤー候補はクロマニヨンズの「生きる」です。

リリース自体は去年だったみたいなのだけど、僕が最初に耳にしたのはドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です」のエンディングテーマとしてだったので2019年度にノミネートしているわけなんです。

曲として、たたみかけるような疾走感があって、普遍的でありながらロックンロールの新しさみたいなのを感じるっつうか、とにかく聴くと心拍数とかテンションとか、そういう何かが跳ね上がる感じがするわけなんです。

で、やっぱりボーカルのこの人はすごいね。何度もライブで観たり、たまに駅で見かけたりもしたのだけど昔から一貫しているというか、むしろ今の方が更にシンプルでストレートでみずみずしくすらあるっていうのかな。とにかく強烈に特別な人なんだと思います。

バンド全体としても、とても上手いし何より楽しそうでね、こういうバンドって今や少数派なのかも知れないけど「売れたい!」とか「一目置かれたい」みたいなのが優先項目になるんじゃなくて「バンドやりてー!」みたいな初期衝動のままずっと走っている感じは生き生きとしていて信用できる感じがとても強いと思います。

なんかこう、ロックバンドって商売の匂いがすると、途端にみっともなくなる感じがするのだけど、この人達はそういう音楽ビジネスと、うまく間合いを取れているというか、「ドカンと儲けてフェラーリ乗りてー」とか「バンドを足掛かりに芸能人になりてー」みたいな事ではなく、バンドをやる事とか音楽を楽しむ事自体が目的になっている感じがするトコが清々しいんだなぁと思います。もう、かなりキャリアのあるベテランなのに。

いつからかロックスターって、なんか成功者のショーケースみたいな側面もありそうな感じだけど、本質的には好きな事を好きな感じでやって、それを気に入ってくれる人達が居るっていう現象自体こそが理想的でカッコいい姿なんじゃないかと思うわけです。

そういう信条みたいなものを、この人が強烈に全身から発散しているし、それを支持する人達が意外とたくさん居ることが、なんか嬉しい気がします。

あと、この人全然太らないでしょ。僕は何となくだけどロッカーって絶対に太っちゃダメだと思うの。

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超ひさしぶりに新作ハンコのお知らせ。【令和の開幕記念的な感じ】

大型連休ということで世界は盛り上がっているという噂を聞いていますが、ウチは特に影響もなく平和にやっています。

とりあえず、コンピュータのデータとか整理したり、あ、あとようやくバイクの準備が整ったので今年は時間を見つけてキチンと乗りたいなぁと思っているところです。

そして、やっぱり新元号・令和の幕開けですから、ひさしぶりに新作ハンコをラインナップに加えてみました。

新しい時代がみんなにとって楽しいものになればいいと思っております。

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カワサキ・エストレヤ 【僕がおすすめする、この春20万円で乗れるイカすバイク】

この季節になると、「暖かくなってきたからバイクに、また乗りたい気がするのだけど何がいいと思う?」って質問をよくされるんですね。最近はそれに「125ccとかいいんじゃないかと思うんだけど」っていうのが追加される場面が多い傾向にあるような気もします。
話を聞くと、要はスピードをじゃんじゃん出してぶっ飛ばすとかじゃなくて、天気のいい休日にフラっと近所を走らせたり、たまに通勤に使ったりみたいなイメージみたいなので、僕としては本心から「カブの125とかいいと思うなぁ」と返すのだけど、この場合例外なく「えー、カブかぁ」とちょっとガッカリされるんです。
で(そうか、もっとモーターサイクルらしいヤツのイメージなんだな)と思って「じゃKTMのデューク125がいいと思う」っていうと大抵「KTMって何?」ってなるわけです。なのでスマホ検索して画像を見せると、それもそんなにピンとこない感じになりながら「これは、いくらなの?」って聞かれるので「だいたい50万円くらいかな」と答えると「ご、ご、ごじゅうまん!125ccが50万!」って多めに驚愕されるので「でもカブの125だって40万円くらいするよ」っていうと、更に「よ、よ、よんじゅうまん!カブが40万!」って相当驚愕されます。
どうも、125ccくらいのバイクって20万円くらいのイメージをなぜか持っているみたいで、それって特に125ccが希望ってわけじゃなくて、排気量とか性能とかを多少目をつぶって費用を安めに抑えるために譲歩した結果の選択肢のサンプルってだけで、多分バイクに乗りたい気分に対する予算が20万円くらいってことなんじゃないかと思うんですね。
そういうわけで、20万円くらいで乗れるおすすめのバイク2019年春版をここに載せておきますので、僕にそういう質問をしたい人は参考にしてみてくださいね。

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霜降り明星のビジュアル的な解釈【最近不足していた健全な若手力を持っている】

正に快進撃中のこの人たちですが、近年のいわゆる「若手漫才師の新星」とは違う感じがします。

キチンと二人ともそれぞれの存在感があって、その関係性による世界観が観る人にスルッと伝わって、それがちゃんと面白さにつながっているっていうのかな。

そういうのって、まず時間を掛けて地ならしをして「僕たちはこういうタイプなんです」っていうのを宣言して覚えてもらってみたいな手順が必要なやつだったと思うのだけれど、この人達の世界観は最初から間合いを詰めてくるっていうんでしょうか。オーソドックスな漫才の気配をちゃんと持ちながら面白さの強弱とかサジ加減を状況に応じて緻密に制御しているような気がします。

なんかこう「臨機応変」で「柔軟」で、あと「面白さに対して真摯」で「社会とか世代に対してニュートラル」なスタイルに見えるわけなんです。

なので、初速が速いだけで、すぐに失速しちゃいそうな感じが全然しないっていうのかな、あと何より「自分たちの才気の特別さを世間にアピールしたい欲」みたいなのを画面に出さないようにできているトコがすごいなぁと思います。

芸人さんだけではないのだけれど、若い時って特に理由もなく漫然と不安で、それに対抗しようとして特に理由もなく自分を高く見積もりたい瞬間があるような気がするっていうのかな、要は「調子に乗りたい」場面みたいなのがあるような気がするし、そういうのって若手時代にはけっこう大事なことでもあると思うのだけれど、やり過ぎると嫌われるし、ともすればそれ自体が目的になっちゃったりするので取扱いがむずかしい自我でもあるでしょ。

この人達は若くて調子に乗っていいタイミングにあると思うのだけれど、その辺の注意深さとかがある感じがするわけなんです。もしかするとあれかな、反面教師みたいな先輩とかを色々見たのかな。

そういう「健全な若手力」みたいなのをうまくかつ慎重に使えているトコがこの人達の特質でもあるような気がします。

僕としては、とても好きな芸人さんだし今後、主戦場になっていくバラエティ番組でも、今のところとてもハマりがいいと思うので、キチンと注目していきたいと思っています。

つうかいっぺん劇場で観たいなぁ。

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白石加代子のビジュアル的な解釈【役者としての格とか覚悟が違う】

NHKのドラマ「ひよっこ2」はキチンと観ていましたが、これはもう国民的なドラマという扱いでいいんじゃないかと思いました。ストーリーとか設定とかが優れているっていうのはもちろんなのだけれど、登場人物のそれぞれが立っているというか機能的というか、安心して展開に乗れる「妙」みたいなものを装備している感じがします。

中でもこの人は、とても重要なスパイスになっていると思うというか、ともすれば安定感過多になりそうなトコに絶妙な違和感とか程よい緊迫感とかをもたらしてくれていて、さすがだなぁとつくづく思いました。

僕の印象では、この人はずっと「狂気」とか「情念」とかを受け持ち領域にしてきた女優さんで、今回の役ではそういう要素は特に使わずに済む感じだったと思うのだけど、こぼれるというか滲むというか、そういう気配が見え隠れして、そこがこの人ならではの特質であり、この人でなければならない個性だと思うわけです。

表情が豊かで、色気も毒気もあって、でも品がいいみたいなのをフル装備している役者さんて実は多くないと思うのだけど、この人の場合は全部持っている上に迫力が加わるので、正に余人をもって代えがたい希有な女優さんだと思うわけです。

あと何より年齢がポジティブに作用しているっていうのかな。多分、この人の女優力のピークはまだこれからくるんじゃないかと思うわけです。

いやホントに。

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